2009年07月21日
2009、F1シーズン後半
F1も早、ドイツGPを終え、後半戦に突入した。
これまでの流れは、総合的には、開幕当初の圧倒的なパフォーマンスを見せ付けて、勢いよく開幕ダッシュした、ブラウンGP、及びバトンがチャンピオンシップはリードを保っている状況。
しかし、第2戦以降は、決して楽勝ではなく、バトン及びブラウンGPのレース戦略のうまさで勝ちを取ってきた感がある。第9戦を終え、9戦中6勝がバトンの戦績。が、これも第7戦の時点では、7戦中6勝だった。
ここ2戦は、ブラウンGPは勝利から遠ざかっている。
現在、最もパフォーマンスの高いチームは紛れもなくレッドブルだろう。
第3戦中国GP、第8戦イギリスGPでは、若きヴェッテルが勝利。そして、先日のドイツGPでは、ウェバーが待望の初勝利を挙げた。
今シーズン勝利を飾ってるのは、ブラウンGPのバトンと、レッドブルの両ドライバーと言う構図だ。
元々、開幕当初は、例のディフューザー問題で、ブラウンGP、トヨタ、ウィリアムズがかなりのアドバンテージを持っていると謳われていた。
にも関わらず、レッドブルは当初より高い戦闘力を持っており、ダブルディフューザーが解禁されてからは、圧倒的なスピードを持つに及んだ。
これは、マシンデザインを手がけた、天才エイドリアン・ニューエイの才能による所であるのは、間違いないだろう。
レッドブルに移籍して、3年。
今年はレギュレーションががらりと変わった事で、空力デザインも今までのトレンドをリセットする事になったが、こう言うシチュエーションで確かな力を発揮しているのを見ると、やはりニューエイだったと言う感がある。結果が出なかった昨年まではニューエイの力でも改善出来ないくらい、F1は複雑化してしまったのかと思ってたけど。
今の状況を見ると、ダブルディフューザーだけがアドバンテージではない事は分かるが、しかし、当初高いパフォーマンスを発揮していた、トヨタ、ウィリアムズは今ひとつ伸びない。どころが、トヨタに至っては、周囲のチームの前進と比べると明らかにどんどん後退しているように見える。所詮、トヨタはトヨタなのか。
あのフロントローを独占した、バーレンGPの戦略ミスが悔やまれる。
同様に、ブラウンGPも安泰とは言えない状況になってきた。レース戦略のうまさはあったとは言え、第7戦までは飛ぶ鳥を落とす勢いだった、ブラウン+バトンのコンビネーションは、イギリスGPから風向きが変わって来ている。
ブラウンの車は、タイヤに優しく、タイヤの発熱に時間がかかると言われる。イギリスGPでのパフォーマンス不足は、低温のシルバーストーンサーキットならではのものと言われていた。
しかし、ドイツGPにおいても、レッドブルが圧倒的なスピードを見せた。ウェバーは、ドライブスルーペナルティを受けながらも、あっという間にトップのバリチェロに追いつき、ピット戦略の差はあたっとしても楽に優勝をかっさらって行った。
余談だが、レース後のバリチェロのチームが悪いとあからさまに批判したのは頂けなかったね。癇癪を起こしたからと言っても、あれは思いきり彼の悪い部分を露呈したしまった。ロス・ブラウンは極めてプロフェッショナルな対応をしてたけど。
ドイツGPでのバトンのパフォーマンスは、前半戦のそれと比べて精彩があったとは言えない。イギリスと言い、続けてのドイツと言い。チャンピオンシップを意識して守りに入ってしまってるんだろうか。
それよりも気になるのは、ブラウンGPの開発スピードとリソースだ。ホンダ時代と変わり、従業員も減り、当然資金も減っている。多額な援助をしてくれるメインスポンサーも見つかっていない。
こうした要因で、ブラウンGPのパフォーマンスが足踏みしているとしたら、後半戦は危うい。今年のチャンピオンシップは安泰って気にさせた前半戦だったが、どうなるか言えない。リードするバトンと2位のヴェッテルの差は、今や21ポイントしかない。
ただ、バトン、ブラウンにとって、好材料なのは、バトン自身も言ってたように、ドイツでウェバーが勝利した事だ。これによりレッドブルの中では、ヴェッテル絶対優先とは行かないだろう。実際、ヴェッテルとウェバーのポイント差は1.5ポイントのみである。レッドブルの両ドライバーでポイントの取り合いをすれば、バトンは逃げやすくなる。
追い越されつつある、ブラウンGP。後半戦はどのように展開されるだろうか。前半のようにバトンにとっては、決して楽な展開にはならないだろう。
投稿者 bauhaus : 2009年07月21日 19:55 « Macmini、買いました。 | 2009、F1最終戦。魅惑のヤス・マリーナ »
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