F1第10戦、ヨーロッパGP決勝レース。
凄いレースだった。近年稀に見る、天候大荒れのレース。
スタート前までは、晴れ渡ってた空が、フォーメーションラップの時から、どんどん黒い雲に覆われ、スータト時雨が降り出した。
スタートは上位勢は綺麗に飛び出す。マッサがアロンソを交わし、2位にアップ。後方でBMW2台が交錯し、混乱発生。
その隙を乗じて10位スタートのハミルトンがうまく抜け出し、いきなり4位にジャンプアップしたかと思えば、タイヤがパンクしずるずると後退。
そして天候は、トップ、ライコネンが1周するまでに、土砂降りの雨が降り出し、完全なヘビーレインコンディションに一瞬にして変わった。
各車、一斉にピットイン。しかしトップのライコネンは、大雨の影響でピットロードに入れ切れず、飛び出してしまい、止む無くもう1周。
その後ろにいたマッサ、アロンソはその様子をみてか、慎重にピットイン。
いきなり不運なライコネンは、土砂降りの中、ドライで1周無駄に過ごし、ピットインするも、7位まで後退してしまった。
その後、天候は怒濤のスコール。セーフティーカーが出動し、遂には赤旗、レース中断となった。ハミルトンは不幸にもハイドロプレーンな感じでコントロール不能でグラベルに突っ込むが、エンジンをずっと切らずにいたので、マーシャルの手でコース復帰を果たし、再スタートに望む事が出来た。しかしストップしてた時間が長く、ラップ遅れの扱い。
天候も一旦落ち着き、レース再スタート。
ハミルトンがギャンブルでドライタイヤでレースに臨むも、裏目に出て、ペースが上がらない。
しかし、徐々にコンディションはドライとなり、ようやく落ち着いた展開となり出した。
この時点で順位はマッサ、アロンソ、ライコネンの順番。ライコネンはアロンソにどんどん追いつき、バトル開始の状態になりつつあった頃、突然スローダウン。結局、痛いリタイアとなってしまった。ここニュルブルクリンクでライコネンは、本当にツキがない。
そして、ドラマはレース終盤にまたやってくる。
すっかりドライコンディションとなってたサーキットに、またもやスコールが襲いかかる。各車またもやウェットタイヤに交換。そしてクライマックスは、マッサとアロンソの争い。ドライではフェラーリが若干有利な感があったが、ウェットではマクラーレンが断然速い。
マッサは果敢にブロックするも、アロンソが最後は強引に抜き去る。この際マッサとアロンソの2台はホイールが接触する際どいオーバーテイク。
そして、この大波乱のレースを制したのは、アロンソ。
さすが、ミハエルを倒した男の面目躍如と言った感じだ。チャンピオンらしい強さを見せた。
マッサが2位。レース後、アロンソがわざとぶつけたとマッサに言い放ったのに対し、マッサが大反発。結局アロンソが謝罪する羽目に。
ハミルトンも、ラップ遅れの最下位になりながら、最後まで攻めの走りで、最終周にフィジケラを抜き去りもしたが、9位でフィニッシュとなり、ノーポイントに終わった。
これでチャンピオンシップは一気にアロンソが詰め寄り、ハミルトンとわずか2ポイント差。
チャンピオンがいよいよチャンピオンシップ制覇に向けて青写真通りの動きを開始したと言った感じだ。
次戦はハンガリーGP。
F1第10戦ヨーロッパGPの決勝結果は以下の通り。
1 F・アロンソ マクラーレン 2:06:26.358
2 F・マッサ フェラーリ + 8.155
3 M・ウェーバー レッドブル + 1:05.674
4 A・ブルツ ウィリアムズ + 1:05.937
5 D・クルサード レッドブル + 1:13.656
6 N・ハイドフェルド BMW + 1:20.298
7 R・クビサ BMW + 1:22.415
8 H・コヴァライネン ルノー + 1 laps
9 L・ハミルトン マクラーレン + 1 laps
10 G・フィジケラ ルノー + 1 laps
11 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
12 A・デビッドソン スーパー アグリ + 1 laps
13 J・トゥルーリ トヨタ + 1 laps
Did not finish
14 K・ライコネン フェラーリ + 24 laps
15 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 40 laps
16 R・シューマッハ トヨタ + 41 laps
17 M・ヴィンケルホック スパイカー + 46 laps
18 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 58 laps
19 V・リウッツィ トロロッソ + 58 laps
20 S・スピード トロロッソ + 58 laps
21 A・スーティル スパイカー + 58 laps
22 J・バトン ホンダ + 58 laps
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