2007、F1第12戦トルコGP、フェラーリ1-2!

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しばしの夏休みを経て、F1が再び始動した。
第12戦、トルコGP。カリスマサーキットデザイナー、ヘルマン・ティルケの最高傑作と言われる、イスタンブールのサーキットでの開催。コースは珍しい左回りのレイアウトで、起伏や変化に富んだ、非常にチェレンジングな難コースだ。
しかし、マクラーレンのドライバー間で緊張を生んだ、ハンガリーGP以降、この夏休み期間中に様々な、報道がなされた。
しまいには、アロンソが今シーズン中にもマクラーレンを離脱し、他チームへ移籍する可能があるとまで言われた、マクラーレン内の不和。

もはや、セナ・プロスト時代よりも悪いとまで報道されるケースもあった。
ロン・デニスも言ってたが、セナやプロストの時代と比べると、今はインターネットのお陰で、情報量が格段に増加した。情報の伝播スピードや発散する量は格段に多くなった為、情報も精査されず、様々な推測・憶測が飛び交い、事態を更に大きくしてしまう傾向がある。ロン・デニスはそんな状況に憔悴していた。
トルコGPの開幕前、マクラーレンは異例とも言える、チームメイト同士の話し合いの場を設けた。お互いの誤解は解け、理解し合ったと言われているが、その一方でアロンソはまた物議を醸し出すような発言をしている。自分がマクラーレンと言うチームに貢献した事を正しく評価されていないと不満をぶちまけた。
何だか、アロンソは、どんどんかつてのアラン・プロストに似てきている気がする。チャンピオンシップの戦い方もプロストのそれに良く似ている。最速ではなくても、ミスを最小限に収め、確実にポイントを取っていく、それがアロンソの最大の強さであり、プロストにも通じるスタイルだ。チームのおける彼のポジションと彼のチームに対する感情も、セナ・プロスト時代のプロストとそっくりだ。
結局、アラン・プロストはマクラーレンに留まるのを止め、フェラーリに移籍する事になるのだが。

前置きが長くなってしまったが、久々のレース、トルコGPはフェラーリが好調さを復活。
予選では、PPマッサにライコネン3番手と言う布陣。
そしてレースは、普段使われないコースだけあって、ライン上の奇数列からのスタートが圧倒的に有利と言われていたが、その通りに、PPを3位のライコネンがスタート序盤からフェラーリ1-2体制を築く。2番手スタートのハミルトンは3位に、4番手スタートのアロンソはBMW勢に抜かれ6位まで転落してしまった。

レースは、その後もマッサ、ライコネンの布陣で淡々と進む。最大のドラマは、レース後半、アロンソに14秒差を付けて3位走行していたハミルトンのタイヤがバースト。順位を下げてしまい、アロンソがしぶとく、表彰台をゲット。ハミルトンも幸いにも5位に留まり、フィニッシュ。そしてレースはマッサが優勝、ライコネンが2位のフェラーリ1-2フィニッシュ。
PPからスタートしたマッサは強い。

そしてチャンピオンシップは、ハミルトンとアロンソの差は5ポイントとなった。リーダーのハミルトンと4位のライコネンまでのポイント差は、16ポイントしかない。レースリタイヤとなればあっという間に縮まるポイント差だ。
ますます混戦の模様を呈してきたチャンピオンシップ、正直行方は何とも言えない。パフォーマンスではここ数戦はフェラーリの方が若干マクラーレンの上を行っていると言っていいだろう。結果がついてきていない所に、信頼性とドライバーラインアップの差があると思うが。

次戦、第13戦はモンツァ、イタリアGP。フェラーリの地元GPだ。勢いづくフェラーリ、シーズン終盤、果たしてどのような展開となるか。

F1第12戦、トルコGPの決勝結果は、以下の通り。

1 F・マッサ フェラーリ 1:26:42.161
2 K・ライコネン フェラーリ + 2.275
3 F・アロンソ マクラーレン + 26.181
4 N・ハイドフェルド BMW + 39.674
5 L・ハミルトン マクラーレン + 45.085
6 H・コヴァライネン ルノー + 46.169
7 N・ロズベルグ ウィリアムズ + 55.778
8 R・クビサ BMW + 56.707
9 G・フィジケラ ルノー + 59.491
10 D・クルサード レッドブル + 1:11.009
11 A・ブルツ ウィリアムズ + 1:19.628
12 R・シューマッハ トヨタ + 1 laps
13 J・バトン ホンダ + 1 laps
14 A・デビッドソン スーパー アグリ + 1 laps
15 V・リウッツィ トロロッソ + 1 laps
16 J・トゥルーリ トヨタ + 1 laps
17 R・バリチェロ ホンダ + 1 laps
18 佐藤 琢磨 スーパー アグリ + 1 laps
19 S・ヴェッテル トロロッソ + 1 laps
20 山本 左近 スパイカー + 2 laps
21 A・スーティル スパイカー + 5 laps
Did not finish
22 M・ウェーバー レッドブル + 49 laps



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