2010年のF1も遂に最終戦を迎えた。今年は実に19戦ものグランプリ。
最終戦をホストするのは、アブダビGP。ヤス・マリーナ。
昨年から開催されたグランプリで、日没前の夕暮れ時に、レースがスタートし、レース途中でナイトレースに突入する、「トワイライト・グランプリ」。
その近代的な建築美と美しい情景もあり、何とも近未来的な雰囲気を醸し出している。
ポールは、最早、定位置の感のあるヴェッテル。マクラーレンが好調で2位ハミルトン、4位バトンの構図。
そして、決勝レースは、ヴェッテルが首位を守り、アロンソが順位を1つ落とし4位。しかし、レース早々にシューマッハがスピン。そこにリウッツィが突っ込み、セーフティーカー出動。今回のレースはここがキーだった。
セーフティーカーの出動のタイミングでロズベルグ、ペトロフらがピットイン。早々にハードタイヤに交換し、レースを走り切る戦略。
そしてレース序盤のうちにウェバーが賭けに出てタイヤ交換。この作戦に釣られてウェバーを前に出したくないアロンソが早い内にピットイン。フェラーリのレースはこのタイミングが全てだった。
結果、ウェバーの前には出たが、既にタイヤ交換を終わらせた、ペトロフ、ロズベルグにアロンソは抑えられてしまい、結果、7位でレースを終えた。
一方、ポールから堅実なレース運びで、首尾よくヴェッテルが勝利を掴む。
何ともレース戦略の綾。結果、ヴェッテルが逆転勝利で2010年のチャンピオンシップを制した。
よくレースは守る方が難しいと言われるが、正にその通りの結果。
ヴェッテルもシーズン終盤になるまで、その若さ所以、速いが未熟と、批判も多かったが、終盤は実に落ち着いた着実なレース運びで確実に成長した姿を見せつけていただけに、結果として、なるべくして勝ち得たチャンピオンシップと言えるだろう。
一方ウェバーは終盤は失速感が拭えない。昨年もタイトル争いを意識してからはパフォーマンスが低下したが、ちょいとプレッシャーには弱いのかも知れない。これも器かも知れないが。
また初年度のフェラーリで、特に終盤は実にいい仕事したアロンソだったがこれも、レースと言う感じ。
ともあれ、最年少チャンピオンの誕生、新しいスターの誕生を、素直に祝福したいと言う所。いいシーズンだったと思う。
レース結果
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time
1. セバスチャン・ヴェッテル レッドブル 1:39:36.837
2. ルイス・ハミルトン マクラーレン +10.162
3. ジェンソン・バトン マクラーレン +11.047
4. ニコ・ロズベルグ メルセデスGP +30.747
5. ロベルト・クビサ ルノー +39.026
6. ヴィタリー・ペトロフ ルノー +43.520
7. フェルナンド・アロンソ フェラーリ +43.797
8. マーク・ウェーバー レッドブル +44.243
9. ハイメ・アルグエルスアリ トロロッソ +50.201
10. フェリペ・マッサ フェラーリ +50.860
11. ニック・ハイドフェルド ザウバー +51.551
12. ルーベンス・バリチェロ ウィリアムズ +57.606
13. エイドリアン・スーティル フォースインディア +58.325
14. 小林可夢偉 ザウバー +59.558
15. セバスチャン・ブエミ トロロッソ +1:03.178
16. ニコ・ヒュルケンベルグ ウィリアムズ +1:04.763
17. ヘイッキ・コヴァライネン ロータス +1 Lap
18. ルーカス・ディ・グラッシ ヴァージン +2 Laps
19. ブルーノ・セナ HRT +2 Laps
20. クリスチャン・クリエン HRT +2 Laps
Did not finish
21. ヤルノ・トゥルーリ ロータス +4 Laps
22. ティモ・グロック ヴァージン +12 Laps
23. ミハエル・シューマッハ メルセデスGP +55 Laps
24. ヴィタントニオ・リウッツィ フォースインディア +55 Laps
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