F1の2011年シーズンが開幕した。
舞台はオーストラリアGP。当初はバーレンが開幕の舞台の予定だったが、政局不安定につき、キャンセルとなり、2戦目の予定だったオーストラリアGPが開幕戦となった。
シーズン前の一連のテストでは、レッドブルが磐石の仕上がりで、続いて手堅くフェラーリ、更にテスト終盤で調子を上げてきたメルセデス辺りが良さそうな感があり、逆に危険信号のあったのが信頼性不足により十分なテストが出来ず、また速さも今ひとつだったマクラーレン。
しかし蓋を開けてみれば様相は違っていた。
レッドブルはやはり予想通り磐石で、予選もヴェッテルはダントツでポールを獲得。ウェバーは3番手で手堅い位置。しかし危険信号だったマクラーレンが見事にパフォーマンスアップを果たし、ハミルトンが予選2番手。バトンが4番手ゲットで、2番手チームに躍り出た。
フェラーリ、アロンソは5番手のタイム。そしてメルセデスは調子今ひとつで、ロズベルグが予選7位。シューマッハに至ってはQ3進出ならずに11番手に留まった。
テスト時のマクラーレンはかなりアグレッシブなエキゾーストレイアウトを採っていたが、信頼性及び安定性の問題でより確実な方向に修正を加えてきた。その辺りが堅実な結果を生み出したようだ。
そして決勝レース。
レッドブル勢が抜群のスタート。彼らは、スタート専用のKERSを使っていると言う憶測もあるが、あながち嘘ではないような抜群のスタートでヴェッテルは一気に飛び出す。ウェバーも2位を取りそうな勢いだったが、ハミルトンが辛うじてポジションを守る。
その後は、ベッテルはいつもの逃げパターンで楽々ポール・トゥ・ウィンを飾った。昨シーズンから数えると3連勝となる。
2位も手堅くポジションを守ったハミルトン。テスト時の調子からすると今シーズンはマクラーレンは苦労しそうな雰囲気たっぷりだったが、盛り返してきた。さすがに名門だ。
そして3位にはルノーのペトロフ。エースのクピサが事故で今シーズンの出場は絶望的なだけに、ルノー陣営にとっては嬉しい結果だろう。実際、ルノーの前方排気システムはかなり効果のありそうな空力ソリューションであり、今シーズンのパフォーマンスは結構期待の持てる感があった為、やはりと言えばそうなのだが。逆にクピサの欠場が痛い。
フェラーリ、アロンソは4位フィニッシュ。タイヤ戦略が裏目に出た恰好だ。
そしてメルセデスは、レース開始早々シューマッハが接触により戦線離脱、その後ロズベルグもバリチェロに接触されレースアウト。2台共にリタイヤと言う最悪の結果となった。
総じて予想通りレッドブルと圧倒的優位性が確認出来た開幕戦。ウェバーは少々消化不良な感じもあるけど、例年最初は調子は今ひとつなのでいつもの事かなと感じだ。
思ったよりもマクラーレンはいい感じだが、今年もやはり"レッドブル対レッドブルに追いつけるどこか"の戦いの構図となりそうだ。
オーストラリアGPの決勝結果は以下。
レース結果
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time
1. セバスチャン・ヴェッテル レッドブル 1:29:30.259
2. ルイス・ハミルトン マクラーレン +22.297
3. ヴィタリー・ペトロフ ルノー +30.560
4. フェルナンド・アロンソ フェラーリ +31.772
5. マーク・ウェーバー レッドブル +38.171
6. ジェンソン・バトン マクラーレン +54.304
7. フェリペ・マッサ フェラーリ +1:25.186
8. セバスチャン・ブエミ トロロッソ +1 Lap
9. エイドリアン・スーティル フォースインディア +1 Lap
10. ポール・ディ・レスタ フォースインディア +1 Lap
11. ハイメ・アルグエルスアリ トロロッソ +1 Lap
12. ニック・ハイドフェルド ルノー +1 Lap
13. ヤルノ・トゥルーリ ロータス +2 Laps
14. ジェローム・ダンブロシオ ヴァージン +4 Laps
15. ティモ・グロック ヴァージン +9 Laps
Did not finish
16. ルーベンス・バリチェロ ウィリアムズ +10 Laps
17. ニコ・ロズベルグ メルセデスGP +36 Laps
18. ヘイッキ・コヴァライネン ロータス +39 Laps
19. ミハエル・シューマッハ メルセデスGP +39 Laps
20. パストル・マルドナド ウィリアムズ +49 Laps
21. セルジオ・ペレス ザウバー +58 Laps
22. 小林可夢偉 ザウバー +58 Laps
ドライバーズポイント
Pos. ドライバー コンストラクターズ Points
1. セバスチャン・ヴェッテル レッドブル 25
2. ルイス・ハミルトン マクラーレン 18
3. ヴィタリー・ペトロフ ルノー 15
4. フェルナンド・アロンソ フェラーリ 12
5. マーク・ウェーバー レッドブル 10
6. ジェンソン・バトン マクラーレン 8
7. フェリペ・マッサ フェラーリ 6
8. セバスチャン・ブエミ トロロッソ 4
9. エイドリアン・スーティル フォースインディア 2
10. ポール・ディ・レスタ フォースインディア 1
11. ニコ・ロズベルグ メルセデスGP 0
12. 小林可夢偉 ザウバー 0
13. ハイメ・アルグエルスアリ トロロッソ 0
14. ミハエル・シューマッハ メルセデスGP 0
15. ニック・ハイドフェルド ルノー 0
16. ヤルノ・トゥルーリ ロータス 0
17. セルジオ・ペレス ザウバー 0
18. ジェローム・ダンブロシオ ヴァージン 0
19. ティモ・グロック ヴァージン 0
20. パストル・マルドナド ウィリアムズ 0
21. ルーベンス・バリチェロ ウィリアムズ 0
22. ヘイッキ・コヴァライネン ロータス 0
23. ヴィタントニオ・リウッツィ HRT 0
24. ナレイン・カーティケヤン HRT 0
コンストラクターズポイント
Pos. コンストラクターズ Points
1. レッドブル 35
2. マクラーレン 26
3. フェラーリ 18
4. ルノー 15
5. トロロッソ 4
6. フォースインディア 3
7. メルセデスGP 0
8. ザウバー 0
9. ロータス 0
10. ヴァージン 0
11. ウィリアムズ 0
12. HRT 0
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