F1第8戦の舞台は、スペイン、バレンシアのヨーロッパGP。
モナコ、カナダと続き連続でストリートコース3戦目。
ここのコースはストリートコースとは言え、道幅も広く、スピードも結構出る。
が、微妙に曲がりくねっており、抜き所はあまりない。まあ、正直退屈なグランプリの一つと言う印象は大きい。
このヨーロッパGPから、予選と決勝とのエンジンマップの変更が禁止された。これは今やすっかり空力トレンドとなったブロウンディフューザーに対する措置の一環。ブロンディフューザーではエンジンの排気をダウンフォース取得に積極的に使うものだが、この為、本来はスロットルオフの時は排気がなく、この為、ダウンフォースに一貫性がないと言う問題があった。これを特殊なエンジンマップによりスロットルオフ時も排気を続け、ダウンフォースに一貫性を持たせる。特に予選時はこの特殊なエンジンマップを使いパフォーマンスを向上させ、決勝レースはエンジンの信頼性を考慮したマッピングに変更すると言うのが予選で圧倒的なパフォーマンスを見せるレッドブルの戦略と見られていた。
なお、この空力用途の為にエンジンの排気をコントロールする事はレギュレーション違反と見なされ、イギリスGPからは完全に撤廃される予定。
そんな状況の中、予選では結局いつも通りのレッドブル圧勝、フロントロー独占。
そして決勝レースも、ヴェッテルは磐石としかいいようがない強さでレースをコントロールし、今シーズン8戦中6勝目をマーク。圧倒的強さだ。
2位に地元の意地も実ったアロンソがゲット。このレースはレッドブルに食いつけたのはフェラーリ、アロンソのみでマクラーレンはペース的にも置いて行かれた感が強かった。
ブロウンディフューザーの廃止により、レッドブル圧勝の構図が変わる事が予想されていたが、そう変わりそうもない。やはりニューエイの設計する車は実に多様の要素が絡み合って今のパフォーマンスを引き出していると考えられる。ブロウンディフューザーもその1つでしかないのかも知れない。
レッドブル圧勝の構図はまだまだ続く。
レース結果
Pos. ドライバー コンストラクターズ Time
1. セバスチャン・ヴェッテル レッドブル 1:39:36.169
2. フェルナンド・アロンソ フェラーリ +10.891
3. マーク・ウェーバー レッドブル +27.255
4. ルイス・ハミルトン マクラーレン +46.190
5. フェリペ・マッサ フェラーリ +51.705
6. ジェンソン・バトン マクラーレン +1:00.065
7. ニコ・ロズベルグ メルセデスGP +1:38.090
8. ハイメ・アルグエルスアリ トロロッソ +1 Lap
9. エイドリアン・スーティル フォースインディア +1 Lap
10. ニック・ハイドフェルド ルノー +1 Lap
11. セルジオ・ペレス ザウバー +1 Lap
12. ルーベンス・バリチェロ ウィリアムズ +1 Lap
13. セバスチャン・ブエミ トロロッソ +1 Lap
14. ポール・ディ・レスタ フォースインディア +1 Lap
15. ヴィタリー・ペトロフ ルノー +1 Lap
16. 小林可夢偉 ザウバー +1 Lap
17. ミハエル・シューマッハ メルセデスGP +1 Lap
18. パストル・マルドナド ウィリアムズ +1 Lap
19. ヘイッキ・コヴァライネン ロータス +2 Laps
20. ヤルノ・トゥルーリ ロータス +2 Laps
21. ティモ・グロック ヴァージン +2 Laps
22. ジェローム・ダンブロシオ ヴァージン +2 Laps
23. ヴィタントニオ・リウッツィ HRT +3 Laps
24. ナレイン・カーティケヤン HRT +3 Laps
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