イギリスの元祖ゴシックバンド「バウハウス」が再結成を果たし、25年ぶりに、ニューアルバム「Go Away White」をリリースした。
バウハウスは、1979年に結成され、1983年に解散と言う短い期間で疾走したバンド。
コクトー・ツインズや、デッド・カン・ダンスなどに代表される、ゴシック的かつ耽美な世界観を形成したレーベル「4AD」のパイオニア的存在であり、ダークではあるが、パンクスピリッツも高く激しいものがあった。
1983年の開催に至るまで4枚のスタジオアルバムをリリースしている。
後半期は、ヴォーカルのピーター・マーフィーと、他のメンバーとの方向性の違い、仲違いが決定打となり、解散に至った。
バンド名は、言うまでもなく、ドイツの美術学校及び芸術運動の「バウハウス」から取られたもの。(このサイトの名前も同じ由来だけど。)
解散後は、ピーター・マーフィーはソロになり、他のメンバーは、ラブ&ロケッツと言うバンドを結成して再出発。
そして25年の時を経て、再結成なのだが。
まださほど聞き込んではいないけど、印象は、「バウハウス」ではなく、ヴォーカルがピーター・マーフィーの「ラブ&ロケッツ」。
音楽性や曲調は、正に、ラブ&ロケッツのそれだ。
とは言っても、ピーター・マーフィーの個性の強いヴォーカルで、らしく聞こえて来るのがまた面白かったりするけど。
解散した後に分かったのは、バウハウスの音楽性はラブ&ロケッツを結成したピーター・マーフィー以外のメンバーで築かれ、保たれたものであって、マーフィーはさほど音楽性と言うものに深く関わりがないように感じていた。解散後の元ジャパンのミック・カーンとのプロジェクト「ダリズ・カー」やその後のソロワークを考えても、バウハウス的なものは希薄だったように思う。
そして今回の再結成。他のメンバーがラブ&ロケッツに向いてる訳だから、再結成してもラブ&ロケッツ+ピーター・マーフィーの構図になっているのは当然かも知れない。
ただ、ピーター・マーフィーの個性がまた違ったものにしているのも事実。
まあ、この辺はヴォーカリストとしてのピーター・マーフィーの歌声が好きな私的な感想と言うか評価なんだけど。結局、歌声がピーター・マーフィーなので、音楽性がどうであっても、個人的にはあまり気にはならなかった。
多分、根っからのバウハウス(の音楽の)ファンには物足りない内容なんだろうけど。
しかし、このニューアルバム、邦盤のタイトルが凄い。「暗闇のごとく現れ、白い陽炎のように去りゆく」だって。
70年代とかは、無理矢理、邦訳した曲のタイトルとか多かったけど、こう言うのは最近珍しいね。
それと、ジャケットのセンスは、今回今ひとつ・・・。バウハウスのジャケットはかなりいけてるのばかりなので残念。
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